前回は異端的教えから律法主義に陥ってしまい肉のわざが活性化し罪が蔓延した
教会についてでしたが、
ローマ書の7章では、パウロは自分自身に同様の問題がおきていたことを
体験的に証ししています
7:8,11 罪は戒めによって機会をとらえ・・・
と、ガラテヤ5:13と同じくアフォルメイというギリシャ語の軍事用語を用いて
○○しなければならないという、律法主義に陥ったときに、肉のわざが活性化し、
7:8あらゆる欲望をひきおこした、7:9罪が生き、7:10死に導く、
7:11私を欺き、私を殺した と書いています
アダムから引き継いだ内在する古い罪の性質のことではなく、
攻撃を仕掛けてくるように肉的罪の侵略が激しくなるように思います
熱心なユダヤ教徒であった時なのか、回心後なのか
パウロのどの時点の何を指しているのかは分かりませんが
振り返り思い出すときに、私たちと同様に後悔があったのかもしれません
神様の為に頑張っているつもりが、自分が憎んでいることを行ってしまい
矛盾した信仰生活をおくることになることを
体験的に語っています。(7:15-25)
この罪を活性化させる律法については、
ローマの教会はユダヤ人と異邦人が共にいるため
モーセの律法とその他の律法が混載されて書いてあります
グラフの異端教会A(A´)、E,D と正統な教会B,Cも
広い意味で、律法を戒めに従う概念として適用可能だと思います
その冒頭7:1-6で結婚関係による例えによって律法からは解放されていると明言します
6:14でクリスチャンは、律法の下→恵みの下
へ移行していることを説明しているのですが
7:1で律法が人を支配することを否定しています、7:4律法に対しては死んでいるのに
律法や規則でクリスチャンの信仰生活や教会を構築しようとするならば
死んだ夫を墓場から引きずりだすことになり、上記のパウロの体験談の様になる為に
教会指導者はカルト化を避ける為、非常に注意深く、
この律法主義に取り組まなくてはなりません
カルト化への要因において、この律法の性質で注意しなければならないことがあります
それは、口伝律法の存在です
文書には起こされていないが、口頭で伝えられる規則のようなものです
福音書に登場するパリサイ人、律法学者は613あるモーセの律法の解釈を
口伝律法にし、モーセの律法を破らないための砦のように、この口伝律法を
民に守るように要求しました
その数は安息日を守る一つの律法に対して1500個ほどが紐付けられているほどで
その権威はモーセの律法以上のものになっていました
マタイ11:28の重荷とはこの口伝律法のことを指しており民を締め付け苦しめました
マタイの23章でイエス様はこの律法学者、パリサイ人を痛烈に批判しています
そこで、注目したいのは23:15です、彼らラビには弟子がつきますが、弟子は
この口伝律法を丸暗記しては、違ったラビにつき丸暗記して渡ります
人間の”言葉・教え”であるのに神以上の権威を持たせ、
師から弟子へ口伝律法が伝わる時
その悪影響は倍増するというのです
口伝律法の概念は聖書だけでなく、どの分野にもあらわれていて
例えば、オウムのようなカルト教団は教祖よりもその脇を固める幹部が凶悪ですし
テロ組織も首謀者よりも実行するテロリストが凶悪です、
また政府のような権力組織でも、霞が関では逮捕者は出なくても、その地方所轄の現場職員は不正を強要され自殺にまで追いやられます
カルト的構図の真理がここにあると思います
その為、クリスチャンにとって神の言葉には権威がある為
教会において、神の言葉を解き明かしする指導者は聖書を正しく解釈し伝え
口伝律法が生まれ×2倍×2倍と悪事を働かないように注意しなくてはなりません
ところが、東京キリストの教会では数えきれないほどの、
東京キリストの教会の律法、規則、口伝律法がありました
その背景には、1サムエル24章でダビデが暴君であるサウルを殺す機会があったにも
関わらず、主が選ばれた王に手をかけなかったことをから拡大解釈し教理をつくり、
たとえ教会のリーダーが不完全でまちがっていたとしても
ダビデがサウルに従順であったように、信徒はリーダーに従順でなくてはならないと
教えていました、この口伝律法の影響は非常に大きく
その結果、信徒は指導者への不従順は神への不従順と捉えてしまいました
その為、聖書の解釈への関心は薄れていき、リーダー、指導者が神様の為に
こうしなさい!こうすべき!と言ったことが、どんどん口伝律法となっていきました
日曜日の説教、弟子訓練の面会のときのアドバイス、ミーティングでの会話、
子育てのアドバイス、夫婦関係のアドバイス、指導者になる為のアドバイス、
職場での態度のアドバイス、
などなどこれらが口伝律法となり、頭と心を締め付けていました
更に、弟子訓練は教える人と教えられる人が決められていて
パートナ-シップがトップリーダーから
ピラミッド状につながっていましたので、
上の指導者から下の信徒へと、口伝律法を教え合うことが
一時的なものではなく、しっかりと形成されていました
リーダーはこうあるべき、弟子はこうあるべき、学ぶ姿勢はこうあるべきなどです
熱心なクリスチャンとして見えたでしょうが、内面では肉的罪が活性化しながら
この弟子訓練ピラミッドを律法で達成しようとしていたわけです
おそらく一番多かった口伝律法は、教会のメンバーシップを増やす為に何が効果的に
結果を出すかを考えた律法でした
この弟子訓練ピラミッドを口伝律法が転がり落ち落ち着く底辺は
教会の子供たちでした、教会で生まれ育った子供たちが10代になるころに
その悪影響が姿を現すことになってきて、極度の親への反抗、不登校など症状は
様々でした 親たちは心配で小児専門でカウンセリングをうけ発達障害やADHD
の診断をくだされますが、これは明らかに子供に対する宗教的虐待の症状です
ウイリアムウッド先生にこの子供たちの現状を話しましたら
エホバの証人(もろみの塔)で起きていることと非常によく似ていると言われました
教会組織のピラミッド上にいる教会リーダーさん達はこの状態を見ても
自分たちは口伝律法の発信者なので2倍の悪影響ではなく、
1倍なので自分たちの過ちに気づくことなく、さらに下々の信徒に的外れな
アドバイスを繰り返していきます
結論
律法主義に陥った信仰は罪の活性化を招き
更に神の権威を含ませた人間的教えの口伝律法は悪影響を増幅させ
教会はカルト化する
そして指導者はその過ちに気が付かない
カルトに関する本やWEBにあるカルト教会の特徴は
これらの悪影響による掛け算が生んだ肉のわざである